NFTの最大の論点を知っていますか?
皆さん、先日記事にもしましたNFTには、最大の論点があることをご存知でしょうか?
この論点は、なぜNFTが今盛り上がっているのかにもかかわってきます。NFTの意味は、唯一無二の価値あるトークンという意味でしたよね。
そして、これはNFTの最大のメリットでもありますが、ブロックチェーン上で、誰が作成したクリエイティブで、誰が所有しているのかがしっかり記載され、ずっと残るというところにあります。
現在多くの芸術作品には、贋作などが多くでてきています。
しかし、NFTにすることで、誰が作った作品かが、ブロックチェーン上に載るということなので、偽物かどうかすぐに見分けをつけることができるのです。
実は、論点はここにあります。
どういうことか詳しく解説していきましょう。
NFTのコントラクトアドレス問題を解説
それでは、実際にどのようにブロックチェーン上に記載されるのか、以前記事でもご紹介したNFTマーケットプレイスを例に見てみましょう。
現在、NFTのほとんどはイーサリアム規格であるERC721で発行されています。
よってトランザクションは全て、Etherscanにて見ることができます。
OpenSeaについて
例えばOpenSeaという、世界でも非常に大きい、NFTマーケットプレイスのEtherscanを見てみましょう。
https://etherscan.io/address/0x7be8076f4ea4a4ad08075c2508e481d6c946d12b
このEtherscanを見ると、全てOpenSeaに紐づいていることがわかります。
OpenSeaは、ストアは持てますが、実際はOpenSeaが代理で発行する仕組みになっているため、独自のNFT発行用コントラクトアドレスは持つことができません。
つまり、コントラクトアドレス上だと、NFTの発行者はOpenSeaになってしまい、最初のNFTの所有者がNFTのクリエイターということになります。
これですと、もし仮に、将来的にOpenSeaのプラットフォームがなくなってしまった場合、発行者はOpenSeaになっていますので、NFTの発行者の説明が難しくなる可能性があります。
Raribleについて
一方で、もう一つご紹介していたNFTプラットフォームであるRaribleにつきましては、独自のストアを持つことができ、独自のNFT発行用コントラクトアドレスも持つことが可能です。
https://etherscan.io/address/0x60f80121c31a0d46b5279700f9df786054aa5ee5
Raribleの場合は、実際独自のNFTコントラクトアドレスを発行できる一方で、OpenSeaと同様に、Raribleが肩代わりして発行することも可能です。
要は選択できるようになっているのが、Raribleの特徴ですね。
NFT発行用の独自コントラクトアドレスのメリット・デメリット
NFTの論点である、NFTの発行用コントラクトアドレス問題についてはご理解いただけたと思います。
しかし、ここにはそれぞれメリット・デメリットがあります。
NFT発行用の独自コントラクトアドレスのメリット
- NFTの発行者が独自のコントラクトアドレスになるので安心
- RaribleでNFT発行したあと、OpenSeaに紐付けすることも可能
NFT発行用の独自コントラクトアドレスのデメリット
- NFT発行用のコントラクトアドレスを取得するのにGas代が4万円〜5万円くらいかかる(とにかく高い・・・)
RaribleやOpenSeaがNFT発行用の独自コントラクトアドレスを肩代わりする際のメリット
- Gas代が2,000円〜3,000円くらいで済む(とにかく安い)
RaribleやOpenSeaがNFT発行用の独自コントラクトアドレスを肩代わりする際のデメリット
- NFTの発行者がRaribleやOpenSeaのコントラクトアドレスになる
- 例えばRaribleでNFT発行したあと、OpenSeaに紐付けすることができない
- ロイヤリティももらえない
それぞれメリット・デメリットありますが、NFT発行用の独自コントラクトアドレスの取得にはGas代が非常に高くつくということがポイントです。
それさえ大丈夫であれば、独自のコントラクトアドレスの取得をした方が良いでしょう。
日本初のNFTマーケットプレイスnanakusaにも注目が集まる
本日はNFTの最大の論点である、NFT発行用のコントラクトアドレス問題について解説致しました。
私が非常に期待している日本初のNFTマーケットプレイスnanakusaは、上記のどちらのパターンで来るのか、まだ発表されていませんが、とても気になります。
個人的には独自のNFT発行用のコントラクトアドレスを取得できる方が、将来的にも良いなと思っています。
NFT最大の論点ですので、今後もこの問題は出てくるのではないでしょうか。
この問題を改善できる案が出てくることにも注目しましょう。