連続で買い(売り)を入れるナンピン
「あ!急に下がってマイナスになっている!よし、次は上がるかもしれないから今のうちに買っておこう!」というような買い方を「ナンピン買い」といいます。
これで上がったときには、負けた分を取り戻しつつ、さらに利益を得ることができます。
一見すると、確かに連続で下がっているので、次は上がりそうですよね。
しかし、FX初心者にはあまりナンピン買い(売り)はおすすめできる手法とは言えません。
今回はナンピンについての説明と、おススメできない理由を記事にいたしました。
ナンピンとは?
ナンピンについて説明します。
ナンピンとは、損失が出ている状態で、追加で売り増ししたり、買い増ししたりすることです。
既に損失が出ている時に、さらに購入することをナンピン買いといいます。
これのポイントは、前回の負けの部分を次にトレンドが反転した際に巻き返すことができる点にあります。
サイコロジカルライン的な考え方をすると、何度も下がっているだから次は上がるだろうという考えからナンピン買いをやりがちです。
確かに、いずれ値は上がるでしょうが、忘れてはならないのはそれがいつ上がるのかは誰にもわからないということです。
もしかしたら取り返せるのは来年・・・?なんてこともあるかもしれません。
トレンドをとらえるとナンピンは効果的かもしれないが。。。
ナンピンはトレンドをうまくとらえていると効果的です。
もちろんFXなので上がることもあれば下がることもあります。
きちんと上昇トレンドをとらえていたのであれば、今はたまたま下がってしまっただけなのかもしれません。
トレンドを正確に抑えているならば、待っていれば上がる可能性はあります。
しかし、問題は本当に上昇トレンドなのか?ということです。
もしかしたら下降トレンドかもしれません。
中期の下降トレンドであれば、3週間くらい上がり下がりしつつも、ひたすら下がり続けることもあり得ます。
そんな時にナンピン買いをしていればいくら待っても下がり続け、強制ロスカットか最悪の場合、急激な値崩れにより追証なんてことにもなりかねません。
特に、トレンドをとらえることもうまくできていないはじめの頃は、ナンピンの売り買いは非常に危険と言えるでしょう。
トレンドを掴めるようになると、移動平均線によるゴールデンクロスやデッドクロス、その他オシレーター系のテクニカル分析を組み合わせて使えば反転の局面を掴みやすいので、うまくいけば儲けられるかもしれません。
移動平均線だけでトレンドの読もうとしても、ダマシのパターンが多く、簡単に判断はできないものです。
よくある失敗例はボリンジャーバンドにより、逆張りで張るケースです。
ボリンジャーバンドの詳しい内容はこちらから確認できます。
ボリンジャーバンドは標準偏差値を利用して移動平均線と±1σと±2σという線を引きます。
つまり線の数は合計で5つあります。
標準偏差的に±2σから±1σもしくは移動平均線まで戻る可能性が非常に高く、その際ナンピンを利用しやすいです。
しかし、±2を超えた時点で、戻らず、そのままトレンド並行する可能性もあります。
この場合、一定期間戻らず、トレンドに入る可能性もあるので、著しくレバレッジを掛けているとロスカットとなる恐れがあります。
ボリンジャーバンドとはいえ、逆張りが絶対成功するわけではない点に注意してください。
長期戦が苦手なら猶更ナンピンは無理
ナンピンは例えば下降トレンド時に何度もエントリーを繰り返し、複数のポジションを持つことになります。
そして、トレンドが変わるまで待つことになるので、自然と長期戦となるのです。
長い間下降していくポジションを複数持っているため、含み損も増え続けることになります。これはマインドにかなりの負荷を与えてしまうでしょう。
資金的に余裕がない方の場合、苦しい戦いになります。
耐え続けても結果かなりの額を失うことになるリスクがあります。
ナンピン買いのリスクはスワップポイントにもあり
ナンピン買いを行う上で見逃しやすいもので、スワップポイントがあります。
スワップポイントとは、例えば低金利の通貨を売って、高金利の通貨を買うことで金利差調整分を利益としてもらえます。
ナンピン買いは長期合戦となりがちですので、高金利の通貨を売って、低金利を買ってしまうと、その間ずっとスワップポイントを失い続けることになり、非常に危険です。
少なくともナンピン買いをするときは、「高金利」の通貨を購入することにしましょう。
終わりに
今回はナンピンがなぜ危険か簡単に説明しました。
FX初心者の方は長期的な視野で見ることがまだまだ苦手かと思います。
しかし、ナンピン買いはすぐにトレンドは変わるような時でなければかなりリスクが高く、つまりトレンドを読めなければリスクが重なっていきます。
どうしてもトライしてみたい場合は、テクニカル分析について十分に勉強を行ってからするようにしましょう。
むしろナンピンをモノにできれば凄腕トレーダーになれます。