安全に稼ぐための資金管理
誰だって安全にFXで稼げるなら、FX投資を試してみたいですよね。
何も一発逆転を狙うわけではなく、自分の資産に合わせて無理なく稼げれば基本的に問題にはならないのではないでしょうか。
借金や、破産など到底したくはないものです。
リスクヘッジを考え、安全に稼ぐには、資金管理について理解している必要があります。
今回の記事では、FXにおける資金管理がなぜ大事か?
資金管理のコツなどについて記事にしました。
投資で大事なM3とは?
アレキサンダー・エルダー氏(プロトレーダーでもあり、テクニカル分析の専門家でもあり、精神分析医でもある方)によれば、投資の世界では3つのMが大事だと言いました。
以下が三つのMです。
- METHOD(方法)
- MIND(精神)
- MONEY MANAGEMENT(資金管理)
どれもすぐにに身につくものではないですが、日頃から意識して少しずつ身に着けることが大事でしょう。
その中でもMONEY MANAGEMENTつまり、資金管理について詳しく説明します。
資金管理の基礎であるリスクについて
資金管理の基礎は、損失に対する許容範囲を考えることから始まります。
一回のトレードで、元本に対し、どれくらいの割合までの損失を許容できるかを考えましょう。
例えば、お手元に100万円あるとして、損失を1万円まで許容できるなら、1%となります。
つまり、単純計算した場合、たとえ100回連続で負けても、資金が尽きることはないです。(ちなみに一回目の取引では、1万円を失いますが、次の取引では99万円となっているので、ここから1万円となると、正確には1万円/99万円*100=1.01%となります。)
5万円なら5%です。
つまり、20回連続で負けることができます。
20回連続というと、結構現実的な数字になってきますよね。
こうやって自分の元本に対し、いくらまでなら損失を出したとしても許容できるかをまずは考えることが投資計画を作る上で重要です。
私も尊敬する与沢翼さんなど有名な投資家・トレーダーは、常に投資をする際にいくら儲かるのかを考えるのではなく、その投資にはどれくらいのリスクがあり、仮にそのリスクに陥ったとしても耐えられるかを常に考えているようです。
金儲けが上手な人はいくら『損』しうるかをまず計算する。その為、逆説的に強く大きくリスクを取れる。金儲けが下手な人はいくら『得』しそうかをまず計算する。そのため悪い事態に面してはメンタルが弱く困惑して逃げてしまう故に得るものがない。この違いは大きい。
— 与沢 翼(TSUBASA YOZAWA) (@tsubasa_yozawa) August 31, 2020
自身の資金力によっても投資の仕方は変わってくるので、人に頼るのではなく、自分で投資する金額などは決めなければなりません。
投資のルールを決め、機械的に損切をする
FXはただ勝てる回数が多ければ、資産が増えるというわけではありません。100回勝てても、たった1回の負けで全てを失ってしまうリスクもあります。
資金管理のコツとしては、利食いや損切りを機械的に行うということです。FX投資をしていると負けることは絶対にあります。
特にFXをはじめたばかりの方は、投資計画を作ったとしても、トレンドをよみ違えることはありますし、エントリーのタイミングを間違えることもあるでしょう。
その際に一喜一憂することなく、損切のルールを決め、できるだけローリスク、ローリターンで経験を積む必要があります。
もちろん自分の資金力によって、損切の割合などは変わってくるでしょう。300万円を元本として投資する方と、30万円を元本として投資する方とでは損切の金額も当然変わってきます。
つまり、自分の好きな資金で大丈夫ですが、少なくとも投資をする上での自分ルールを作ったほうが感情抜きで損切を実行できます。
損切をためらっていては、いくら資金管理を試みても失敗します。
ルールを決めていれば、「実はプラスに動くんじゃないか?」や、勝っていても、「もっと利益が出てくるんじゃないか?」と欲によって自分の意志がブレることを防ぐことができます。
FXは場合によっては、小さな利益を得るために大きな損失を出してしまうこともあります。これは投資全てに共通して言えることでしょう。
投資における有名な損切のルール
実際にどのように投資を行う上で、ルールを作ることができるのでしょうか。
有名な損切ルールの一つで、2%ルールというものがあります。
2%ルール
投資家の多くの方が採用している損切のルールとして、2%ルールと言われるものがあります。
例えば、FXで負けてしまい、口座にあるお金が減ったとしても、その分取引金額を下げて、一度の取引においてのリスクを2%以内で抑えるという考え方です。
例えば、元本が100,000円であれば、1回の取引におけるリスクは2,000円です。
元本が1,000,000円であれば、1回の取引におけるリスクは20,000円となります。
以下の表をご確認ください。
損切を2%の範囲内で、仮に10回連続で負けてしまった場合でも、資産は8割も残すことができます。
これならまだ、FXを始めたばかりの方にとってもそこまで大きなダメージとはなりません。
回数 | 損切範囲 | 元本 | 損切2% | 差引額 |
1 | 2% | ¥1,000,000 | ¥20,000 | ¥980,000 |
2 | 2% | ¥980,000 | ¥19,600 | ¥960,400 |
3 | 2% | ¥960,400 | ¥19,208 | ¥941,192 |
4 | 2% | ¥941,192 | ¥18,824 | ¥922,368 |
5 | 2% | ¥922,368 | ¥18,447 | ¥903,921 |
6 | 2% | ¥903,921 | ¥18,078 | ¥885,842 |
7 | 2% | ¥885,842 | ¥17,717 | ¥868,126 |
8 | 2% | ¥868,126 | ¥17,363 | ¥850,763 |
9 | 2% | ¥850,763 | ¥17,015 | ¥833,748 |
10 | 2% | ¥833,748 | ¥16,675 | ¥817,073 |
しかし、もし損切範囲5%だった場合、資産が6割りまで下がってしまいます。
10回連続で負けることはもちろんあまりないとは思いますが、最悪のリスクを常に想定しておくことは資金管理をするうえで重要です。
回数 | 損切範囲 | 元本 | 損切5% | 差引額 |
1 | 5% | ¥1,000,000 | ¥50,000 | ¥950,000 |
2 | 5% | ¥950,000 | ¥47,500 | ¥902,500 |
3 | 5% | ¥902,500 | ¥45,125 | ¥857,375 |
4 | 5% | ¥857,375 | ¥42,869 | ¥814,506 |
5 | 5% | ¥814,506 | ¥40,725 | ¥773,781 |
6 | 5% | ¥773,781 | ¥38,689 | ¥735,092 |
7 | 5% | ¥735,092 | ¥36,755 | ¥698,337 |
8 | 5% | ¥698,337 | ¥34,917 | ¥663,420 |
9 | 5% | ¥663,420 | ¥33,171 | ¥630,249 |
10 | 5% | ¥630,249 | ¥31,512 | ¥598,737 |
このように自分の持っている資産に応じて負けの金額を設定することで、何度まで負けることができるのかなどを考えることができます。
しかし、ルールをうまく設定できていなかったり、感情的に流されてこのルールを破ると、計画的に投資ができません。
そういう方は、気づくと20%どころか、50%くらい資金が無くなってしまうこともあります。
これではFXどころではなく、生活にも影響が出てしまうのです。
ぜひルールの大事さを知り、FX投資を楽しんで欲しいです。
マインドのマネジメントのためのルール
今回はFXにおける大事な資金管理のコツと、その方法として2%ルールについて記事にいたしました。
資金管理には感情をコントロールするマインドが必要で、マインドをマネジメントするには資金管理というルールが必要です。
ルールを作らないことには、投資を続けない方がいいでしょう。
まずは2%の損切ルールからはじめて、自分に合ったルールを作り上げていってください。